2011/03/29

為替の変化量を考える。■■■

EAを作り込んで行く過程で理想的なパラメーターの決定方法は、全通貨に対応可能な(変更せずに使用できる)設定であろうと考えます。今回は、価格の変化量について、そうしたことが可能か考えてみました。

変化量を算定する方法(種類)

【 差 】 = 比較時点の値 - 基準時点の値
【 比 】 = 比較時点の値 / 基準時点の値
【 変化率 】 = (比較時点の値 - 基準時点の値)/基準時点の値
【対数変化率】 =Log(比較時点の値 / 基準時点の値)
計算方法としてまだあるだろうが、今回は上記のものを確認してみました。
※変化率と対数変化率は、変化量が小さい場合、近似することが知られているが確認のために入れてみました。

確認方法

【検証用データ取得先】 Forexite 
【データ取得方法】 AutoForexite.exe フルレバ50倍でFXシステムトレード(ありがとうございます。)
【使用通貨】(AUDJPY/AUDUSD/CHFJPY/EURCAD/EURBBP/EURJPY/EURUSD/GBPJPY/GBPUSD/NZDJPY/NZDUSD/USDCHF/USDCAD/USDJPY)
【期間・値】 30分足を使用し、基準点の値を(Open)比較時点の値を(Close)と設定
【グラフ作成】 Rを使用してみました。参考(R でプログラミング:データの一括処理とグラフ描き )

視覚化

全通貨を対象にグラフを作成しようとしましたが、見ずらいのでJPYがらみとその他に分けてグラフ化してみました。
以下は、JPYがらみ(AUDJPY/CHFJPY/EURJPY/GBPJPY/NZDJPY/USDJPY)をまとめて各方法でグラフ化したものです。わかりやすくするために倍率を掛け単位を一様にし、絶対値を取っています。
_JPY
以下は、JPYがらみ以外の通貨ペアをまとめたグラフです。
outJPY
上記の結果から、【比】【変化率】【対数変化率】は、基準値(Open)が小さいと過大評価され、基準値(Open)が大きいと過小評価される傾向があることがわかります。
【差】を抜き出して直線回帰モデルに当てはめてみると以下の様になります。
usdy
上記は、JPYがらみのグラフで,下記は、JPYがらみ以外のグラフです。
outJPYt
直線回帰モデルのパラメータが、十分に小さく近似した数値を示していることから、上記の式で変化量を求める場合は、【差】を用いることが望ましいことがわかります。
また、個別の通貨ペアで見た場合。
USDJPY30
上記は、USDJPYで下記が、EURUSDです。ただし、EURUSDの差は100倍したものです。
EURUSD30
【一言】
今回の結果から、変化量を見るパラメータは、全通貨に対応した値を取ることが可能であると思われます。また、毎度エクセルを使用してグラフを作成してきましたが、今回のようにプロット数が増えるとエクセルが使用できません。『R』を活用できるように勉強していきたいものです。